現在では想像できないようなことが起こるのが未来です。
ホテル業界にも近い将来信じられないような変化がやってきて、ビジネスモデルが大きく転換するときがやってくるんだろうと思います。
その中でぼくは、2つの可能性があると思っています。
1つは無人のホテル。
もう1つは無料のホテル。
さて、どちらが実現するのが早いでしょうか?!
Photo credit: vodkamax via FindCC
無人のホテルは、機械化された無機質なホテル?
実現へのハードルは「無人ホテル」の方が高いでしょうか。
宿泊産業のぶっちぎりのコストは人件費です。特に先進国では人件費が高騰する中、各宿泊施設はどんどんシステム化を進め、人に依存しない形のオペレーションを実現しようとしています。
現在では基本的にバックオフィスのシステム化(PMSやサイトコントローラーなど)が進んでいますが、今後はフロントサイドのシステム化が進むと思われます。
たとえば、チェックイン・チェックアウトの自動化です。
実際アメリカの大手ホテルチェーン(確かインターコンチ?)が、会員向けに無料のアプリを開発し、アプリを使用すれば自動でチェックインすることができ、鍵の受け渡しもなくお部屋に入ることができるシステムを導入しました。
予約からチェックイン、滞在中のケア、そしてチェックアウトと清算までの流れをシームレスに提供することができれば、お客様にとってもメリットがあるはずです。ホテルでのチェックイン・アウトってなかなか面倒ですから。
近い将来は、ベッドメイクやお部屋の掃除も自動化されたら面白いですね。
無料のホテルは、面白いビジネスモデルだと思うんだが
「無料ホテル」ってもしかしたら世界のどこかで存在するビジネスモデルかもしれないのですが、実現可能性があって、しかも結構面白いモデルなんじゃないかと、密かに考えています。
一時期、自分のゲストハウスで試してみようと思ったこともあるくらいです。(さすがに勇気がなかったですが。)
無料ホテルがどうやって収益性を上げていくかと言うと、広告収益に特化します。つまりホテルという「場」を広告主に取っての「広告スペース」と位置づけ、宿泊客に広告を提供するのです。
たとえば、東京に観光に来た外国人に対して広告を出したい企業はたくさんいるはずです。箱根の高級温泉旅館かもしれないし、東京一日ツアーを提供している旅行会社かもしれません。はたまた近隣の居酒屋だってその可能性があります。
そんな広告を出したい企業がホテルのスポンサーとなります。宿泊客は無料で宿泊できるかわりに、広告を提示される時間と機会を提供します。
チェックインの際に、レセプションで観光ツアーの販促営業を受けたり、エレベーターの中ではデジタルサイネージの広告が表示されます。お部屋に入れば、箱根や京都の高級旅館のパンフレットが置いてあり、テレビを付ければ、近隣のオススメ居酒屋の広告が表示されます。
スポンサーになるのは企業だけではなくて、もしかしたら地方自治体でもよいのかもしれません。自治体の観光向け予算をホテルに振り分け無料ホテルを実現するのです。
無料ホテルが誕生した暁には、無料で泊まれるので多くの観光客が県外からやってくる→当然話題になる→メディアに取り上げられる→さらなる観光客増につながる。
こんな上昇気流スパイラルが生まれれば、やる価値があると思うんですけどね
【無料メルマガ】読まないと損するホテル経営の裏側 ↓