ホテル/ゲストハウスマーケティング

rock star hotelに上げて落とされた件

rock star hotel
2013年12月

大阪に凄く尖ったデザインホテルが誕生しました。
その名も「rock star hotel

実は恥ずかしながら、最近twitterでrock star hotelの存在を知りました。
で、早速WEBサイトを見たり、Facebookを覗いてみたんですが、

超カッコイイです。

男性で、過去に一度でもロックにハマった方は、絶対一度は泊まってみたいと思うんじゃないでしょうか?!

17部屋ある各部屋は、それぞれ異なったロックスターをフィーチャーしていて、ビートルズとかOasis、QUEENなどのポートレイトがベッド上の壁に飾ってあります。

2Fにはカフェ「CAFE MADONNA」、屋上にはバー「ROOF TOP BAR」があり、軽食からカクテルまで提供しています。バーは週末だと27時まで楽しめるようです。

WEBサイトも凝っていて、簡潔なテキストと美しい大判の写真で飾られています。コンセプトも秀逸で、以下ホームページからの引用ですが、

Rock Star Hotelは「遊び心」と共に「特別な思い出」を提供します。”ロックスター”というテーマで、一流の宿泊環境、新しいスタイルのフードやファッションをお客様にお届けします。

人種、言語、国境を超越し、今も世界中の人々を魅了し続けている21人のロックスター。私たちも、時代をリードし、文化を伝えたいと思っています。

どうです、泊まってみたくなったでしょ??!
きっと写真を見た方が伝わると思うので、どうぞ。

rock star hotel

rock star hotel

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rock star hotel

rock star hotel

rock star hotel

All photo by rock star hotel

お部屋を予約しようと思って、えええ

で、どうやってお部屋を予約するのかWEBサイトをいじっても導線がよく分からないので、Google検索で「rock star hotel 予約」で検索してみました。

すると、、、

rock star hotel 豊富な口コミ【楽天トラベル】
rock star hotel - 宿泊予約は<じゃらん>

出てきました、本サイトより上位に、この大手2サイトが・・
見た瞬間、「いやいや〜」ってなりました。

楽天トラベル」と「じゃらん」に、お部屋を提供しているんですね。。

予約ができる導線(チャネル)を増やすのは、確かに稼働率を高める有効な手段です。自社で運営するWEBサイトだけでお部屋を埋めるのは本当に大変ですからね。特に開業当初であれば、なおさらです。

が、このrock star hotelの場合、この戦略はどう考えても長期的な視点でみた時にマイナスになると思います。

楽天トラベルもじゃらんもサイトのデザイン凄くダサイです。テーマカラーは「緑」と「オレンジ」。このダサイところにrock star hotelみたいな、キレキレのコンセプチュアルなホテルが販売されている違和感といったら。。

しかも楽天トラベルとじゃらんはリマーケティング広告を打ちまくっているので、以下の画像のように他サイトの広告枠にダサイrock star hotelの広告が表示されまくりです。(早速このサイトにも出てきました。)

rockstar

確かに認知は上がるかもしれないですが、これは明らかにブランディング上、マイナスじゃないでしょうか?

ブランドの失楽

せっかくコンセプトが抜群のホテルなのに、もったいない。
個人的には一気に泊まりたいボルテージが急降下しました。

また、これらのサイトに来ているユーザーは、基本的には「旅行先」が決まった後、「宿泊先」を検討します。

よって「価格」「アクセス」などを、様々なホテルや旅館と比較した上で、自分の条件に合うホテルを決定します。どこどこのホテルに泊まりたいっていう確固たる意思がないんですよね。

rock star hotelがターゲットにしたいお客様は「価格」や「アクセス」に魅力を感じてくれる人ではなくて、rock star hotelが発信するコンセプトに共感してくれる人なはずです。

極論言うと、rock star hotelに泊まってみたいから、大阪旅行に行くって人

もう一度ですが、コンセプトはコレです。
「人種、言語、国境を超越し、今も世界中の人々を魅了し続けている21人のロックスター。私たちも、時代をリードし、文化を伝えたいと思っています。」

残念ながら、楽天トラベルやじゃらんのサイト上で「すげーかっこいいホテル見つけた。コンセプトが秀逸だ、泊まってみよう!」って共感するお客様はいないと思います。

終わりに

もう少しブランドを大事にした方がいいのになーと横槍な感想でした。

辛辣なことを書きましたが、こんな素敵なデザインホテルが大阪から生まれ、世界で注目される可能性があると思うと、ワクワクしますね。

ゲストハウスも面白いですが、こういったデザインホテルもこれから面白くなるんじゃないでしょうか?

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