最近、世の中は「空き家」がブームです。
違う、「空き家」が問題になっています。
先日総務省が発表したデータでは、全世帯の13.5%が空き家になっているとか。
空き家率、過去最高の13.5%=山梨、長野が上位―総務省
これは本当に大変な数字ですよ、7戸に1戸が空き家ですからね。山梨県が金、長野県が銀、和歌山県が銅ですが、トップの山梨県は空き家率がなんと22%です。まさに歩けば空き家に当たる県です。
人口減少とか、都市化とか様々な要因で空き家が増えるのは仕方ないとは思いますが、一番の問題はこれだけ空き家が増えているのに住宅の新築が減るどころか、逆に増えてるんですよね。
どんだけ日本人って新築好きなんでしょう。。
ババ抜き化した、地方のリゾートマンション
僕の友人で新潟県の湯沢町にリゾートマンションの1室を所有している人がいます。年に1、2度友人たちとそのマンションへ行き、夏はBBQしたり、冬はスキーに行ったり楽しんでいるんですが。
この湯沢町は、リゾートマンションの廃墟と化しています。まさにトンネルを抜けるとそこは白銀の廃墟です。
30万円物件も!新潟の湯沢町にある「苗場スキー場」リゾートマンションのヤバイ惨状【バブルの遺産】
バブルのスキーブームがあった1990年を前後して、新潟県湯沢町には、50棟ものリゾートマンションが建設されました。そして、現在はその多くが無人の空き家となっています。リゾートマンションのオーナーは、管理費と固定資産税がかかるので、早く手放したいとタダ同然で売りに出していますが買い手は少ないです。
友人宅もまさに同じ状況で、月の管理費が3万円かかるし、固定資産税もかかるしで大変みたいです。
廃業していく旅館、ペンションたち
先日長野県に遊びに行きました。
北信州の温泉街や、スキー場前のペンション街をちょこちょこ回ったんですが、驚くほど廃業した旅館やペンションが多いです。廃業した物件は、そのまま空き家となり無惨に取り残されております。
スキー場前の案内図にはペンションの名前が掲載されていますが、その半分くらいが黒く塗りつぶされています。20年前はどこのスキー場もお客でいっぱいだったなんて、今となっては想像するのも難しい。
現地で仲良くなった不動産屋さんからは「ある温泉街で廃業した旅館があるんだけど、●●万円で買わないか」なんて話も持ちかけられました。(けっこう破格)
空き家はタダで若者にください!なんとかするから
なぜこんなに空き家が多いのかというと、「なんとなく」という理由が7割も占めるみたいです。
まじかよ・・
堤:売ることも貸すこともされずにそのまま放置される空き家が相当多いんですが、放置する理由はなんなんですか?
長嶋:これは、あるアンケートによると「特に理由はありません」という方が70%なんですよ。
空き家を放置する理由の7割が「なんとなく」:ざっくり分かる!不動産コンサルタントが語る、空き家問題の現状
空き家をタダで若者に譲ってくれるような仕組みとかできないでしょうか?
固定資産税も払うし、傷んだ箇所はこちら側持ちで改修するから、家賃をタダとか、タダ同然にする。
家主的には固定資産税や、今後発生しうる政府や地方自治体からの強制取り壊しを避けることもできるし、借り主的には生活のコストを極限まで下げて何か興味のあるコトに没頭できる。
それこそゲストハウスやカフェやったり、芸術活動だったり。都会から地方へ若者の流れができて、地方自治体も喜ぶと思います。
個人レベルで空き家の家主と地道に交渉して、ゲストハウスを作った方々もいると思いますが、もっと全国レベルで情報が集まっているプラットフォームとかあったら絶対便利だな思ったわけです。
終わりに
ちょっと余談ですが、一年間に何軒の宿泊事業者が廃業しているか知っていますか?
答えは、1,000事業者です。
この1,000事業者の多くは、地方の旅館やペンションなどの小規模宿泊施設ですが、それらの潰れていく物件とこれからゲストハウスなどを立ち上げたい若者を結びつけるビジネスとかニーズありそうな気がするんですが、どうでしょう。。
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