ゲストハウスを開業しようと思い立ってから、ずいぶんと月日が流れました。
物件探しの合間に、どんなゲストハウスにしようか色々考えたものです。当時は、もしゲストハウスを開業できたら、共有スペースで様々なイベントを開催するつもりでした。
credit: Moochy via FindCC
イベントはコストです
ゲストハウスを開業するにあたって、当然ですがビジネスとして成り立たなければなりません。簡単にいえば、儲かることです。
儲かるためには、売上を上げるか、コストを下げるか、余剰資金を運用するかの3つしかありません。僕の場合は、余剰資金なんてものはないので、残る選択肢は2つ。
で、売上を上げるための方法の1つとしてイベントを行うというものがあります。コンサートやセミナー、ハロウィーンなどの季節性の行事などです。
ゲストハウスという宿泊施設は、ビジネスホテルなどの他の宿泊施設と比較して、かなり特殊な宿です。個性的で、そこに宿泊するお客様も世界中から集まる旅人たちです。
当然なにか面白そうなイベントを企画し宣伝すれば、お客様は集まってくるかもしれません。
一方で、イベントの企画や宣伝、運営には多大なコストが発生します。どんなイベントにするか頭を悩ませ、関係各所とコミュニケーションをとり、WebサイトやSNSで頑張って宣伝して、イベント当日は粗相のないよう綿密なスケジュールの元、運営を行う。
はて、これは大変だなと思ったわけです。
イベントなんかやらなくても、人が集まる宿
もしイベントが1ヶ月間に渡って行われ、その期間中イベントのおかげで稼働率が30%も上がった!なんていう素晴らしい企画を思いつけば、やるべきだと思います。
しかし、イベントの開催は1日だけ。準備に費やした時間は1週間。その結果お客様は瞬間喜んだけれど、スタッフはとても疲弊しました、というのはあまり良くないことではないでしょうか。
というのも、そのイベント開催に費やしたコストの代償は、最終的にはお客様に跳ね返ってくるからです。イベントを定期的に開催することによる人件費アップが宿泊費の上昇を招いたり、スタッフの疲弊がサービス低下に繋がったり。
どっちも幸せにならない、頑張った損という「Lose - Lose状態」です。
で、得意の理想論なのですが、イベントなんかやらずとも人が集まる宿を目指すべきなんではないかと思ったわけです。聞こえは悪いですが、楽して儲かる方向性をまずは目指すべきなのではないかと。
終わりに
あたまがかたいので、利益を度外視してまで頑張ってイベントをやる、というふうに考えられないのです。きっとぼくはゲストハウス経営者には向いていないのかもしれません。
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