これからゲストハウスを開業したいと思っているあなたへ。
一刻も早く理想の物件を見つけて、夢を実現したいと思うかもしれない。
物件は古民家風で、友達とかに手伝ってもらって自分たちの手でDIY。内装はナチュラルな感じにして、リビングは旅人同士の交流が生まれるような「場」にする。
名前は「●●ゲストハウス」で、ロゴとかもすでに考えちゃったりして。ドミトリーは2500円で、ツインは5000円。全部で4部屋くらいかな。
ついでにカフェやBARも併設するの。世界中から旅人が集まり、旅や未来や、人生について語り合う。しかも英語で!そんな楽しい宴が、毎晩繰り広げられる。
妄想はふくらむ、膨らむ。
しかしちょっと待ってほしい。気持ちは分かるが、その前にやらなければならないことがある。
とても重要で、ゲストハウスの未来を左右すること。
そう、それはコンセプトを考えること。
ゲストハウスのコンセプトとは?
コンセプトって言うと難しく聞こえるけれど、要は「ゲストハウスを通じて、どんな価値を届けたいか、それはなぜか?」を明確にすること。
HOW(どのように)じゃなくて、WHAT(なに)とWHY(なぜ)。
WHATは例えば、「日本文化」「おもてなし」「地域の魅力」。
WHYは例えば、「日本に訪日外国人観光客を呼び込むため」「地域を活性化したい」「廃れていく文化を継承したい」。
ぼくはいつもコンセプトの考え方が分からなくなってしまうとき、「山の頂上」を思い浮かべる。
HOWが「どのルートで登る」「頂上はどんな形だろう」を考えるのに対して、WHATは「頂上から見える景色」で、WHYは「そのときの感動」や「周囲の人たちの反応」だ。
何でもいいし、一度決めたからといって、ずっと貫き通す必要はない。
ただ頭フル稼働で、真剣に考えてみてほしい。本当に始めの始めがとても重要です。
なぜか?
それはゲストハウス開業までの道のりは本当に険しいから。
理想の物件に出会うことができず、何ヶ月も、時には何年も探し続けなければならない場合もある。物件が見つかっても許認可を取るのがとても大変だったりする。
ゲストハウスの設立はパソコン一台あればできる仕事ではないです。予想外の壁が待っている。こんな大変ならもう止めたいと思うかもしれない。
そんな時、コンセプトが明確であれば、そのコンセプトに立ち返ることができます。
強い想いや解決したい問題。それは心の支えになる。今は辛いけれど、ここを乗り切れば叶えたい世界が待っている。もう少し頑張ってみようと思える。
だから納得できるコンセプトが出来上がるまで、焦らずゆっくり考えてほしい。
秀逸なコンセプトとは?
「面白いが、かなり難しいこと」
この「実現可能性の低さとインパクトの大きさ」の絶妙なバランスが強いコンセプトを生むのです。「成功はすべてコンセプトから始まる」by 木谷哲夫さん
つまり「実現させるのはすごく難しいけれども、もしそれがうまくいった時に社会に凄いインパクトを与えることができること」。実現可能性が限りなくゼロに近かったら妄想で終わってしまうし、簡単に実現できるようなものであれば、モチベーションがあがらない。
ぼくもそうだけれど一般的に物事を考える時には、今あるリソースと現状からロジカルに目標を決めてしまう。今の自分はこれができる(あれはできない。)、貯金はいくらあるか、子供がいる、などなど。
ただこの思考法だと到達すべき目標が、実現可能性の高い、ツマラナイものになってしまう。
秀逸なコンセプトはもっと発想を飛ばす必要があって、出てきた答えが多くの人から「そんなの無理だよ」とか、「失敗したらどーすんだ」って言われなければならない。
一方で志を共有する人からは、「ワクワクするぜ」って思ってもらえるようなもの。
自分の場合、
始めは単純に「どこかでゲストハウスやりたい」、そして「人と人がコミュニケーションする場所を作りたい」だった。でも、それって既にやってる人も多く、社会へのインパクトも少ないし、自分でもどこかでツマラナイと思っていた。
今はそこから色々考えて
「外国人を通して、日本を変えたい」
もっとキャッチーな言い方はあるにしても、訪日外国人観光客を通じて、日本の社会を変えることができるなら、インパクトは大きいんじゃないかと。現在日本に来る外国人は約1000万人です。彼らに日本を好きになってもらうって凄く意味のあることだと思う。
あともう一つ。
「観光業の現状を変えたい」
観光業は基本サービス業です。だから他の産業と比べて労働力は安いし、社会保障とかも充実していない。つまり産業競争力が弱いです。
でも仮に、サービス業が儲かるよね、費用対効果高いよねってなれば、自然と給料も上がるし、働いている人たちも充実した気持ちになることができる。
そんな好循環を生む環境をつくってみたい。
各地のゲストハウスのコンセプトを集めてみた
これらは一例です。
ぜひあなただけの、オリジナルなコンセプトを考えてみてください。そして迷ったとき、壁に打ち当たった時はコンセプトに立ち戻ってください。
あらゆる境界線を越えて、人々が集える場所を
東京ゲストハウスtoco.
日本と阿蘇のファン、リピーターを作る場
ゲストハウス阿蘇び心
暮らすように、旅する宿。
東京ゲストハウス レトロメトロバックパッカーズ
鎌倉の暮らしを亀時間で旅する宿
亀時間
「流れが交差する」場所
萩ゲストハウスruco
お客様に旅の思い出のPIECE(一片)を造って頂く
ピースホステル
お金がたくさんなくとも、楽しい旅が出来る!
やどやゲストハウス
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