日本を訪れる外国人の中でも、バックパッカーにターゲットを絞ったゲストハウスを運営する大手3社の比較。3社とも2002、2003年に創業し、業界では草分け的な存在です。
2014年になり、この3社の経営戦略に変化が出てきました。
ケイズハウス (K’s House)
「安くて、便利で、快適な宿」をコンセプトにした本格的バックパッカーズホステルチェーン。ホステル業界の草分け的存在として2003年に1号店を京都にオープンしたのを皮切りに、現在東京2店舗、伊東、河口湖、白馬、高山、広島の合計8店舗を運営。
http://kshouse.jp/index_j.html
ゲストハウスから高級化路線に!ケイズハウス
なんと高級宿泊施設の運営を始めたケイズハウス。
京都の町家を一棟まるごと貸し切ることができる「京町家ステイ K’s Villa」をスタート。現在3軒登録されており、鴨川沿いの「鴨川庵」は1泊平日32000円〜とかなりの高級路線。
http://www.ksvilla.jp/index.html
カオサンゲストハウス (Khaosan Guesthouse)
カオサンゲストハウスは、東京を中心に全国11店舗の外国人向けホステルを運営する、日本で最大規模のホステルグループ。2013年12月には札幌に新規店をオープンし、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。
http://www.khaosan-tokyo.com/ja/
店舗数拡大を狙うカオサンゲストハウス
2013年には新たに5店舗を立ち上げたカオサン。4月にカオサン福岡アネックス、5月にカオサン東京ラボラトリー、11月にはカオサンワールド浅草、12月にカオサン京都シアター、カオサン札幌と順調に店舗数を増やしている。これで東京は計6店舗に。
また特徴的なのがどの店舗もそれぞれ異なるコンセプトを持っていること。浅草にオープンしたカオサンワールド浅草 旅館&ホステルは元ラブホテルを改装した斬新な宿泊施設。鏡張りの壁やシースルーのバスタブなどラブホテルの要素がそのままの姿で残されています。
今後も外国人旅行者が多い地域にはどんどん出店しそうな勢いです。
http://www.khaosan-tokyo.com/ja/world/
ジェイホッパーズ (J-Hoppers)
2002年京都に1号店のホステルをオープン。その後広島、大阪、飛騨高山にオープン。その他に旅館をホステル風に改装した「花宿」というブランドラインナップを京都、広島、大阪、福岡で運営。
http://j-hoppers.com/index_j.htm
多角化路線のジェイホッパーズ
宿泊事業だけではなく、その周辺事業も始めたジェイホッパーズ。
ホステル運営の他に、飛騨高山で外国人向けに白川郷の半日ツアーや京都・大阪からバス・ホステル付きの2泊3日ツアーなどを販売するJ-Hop Tourを運営(http://tour.j-hoppers.com/)。
またJ STAYの名前で外国人向けのシェアハウス運営を行い、2014年5月現在京都を中心に16店舗を運営。
http://j-stay.jp/index.php
まとめ
上記3社は訪日外国人増加の波に乗り、過去10年間順調に成長してきました。もともと外国人バックパッカーをターゲットとした宿泊施設が日本に少なかった事も幸いし、ほぼ市場を寡占してきたと言っても過言ではないかもしれません。
しかし訪日外国人数が2013年にはじめて1000万人の大台に乗った事で、ゲストハウス・ホステルビジネスがメディアにも注目され、将来性の確かさや稼働率の高さからここ最近は新規参入が相次いでいます。
株式会社 Backpackers’ Japanが運営する東京のtoco (トコ)とNui (ヌイ)は今一番勢いのあるゲストハウスと見られています。
http://backpackersjapan.co.jp/
また東京・神奈川・埼玉・千葉に184物件 3548室のシェアハウスを運営しているシェアハウス最大手の株式会社オークハウスも2014年5月にホステル業界に遂に参入。
http://oakhostel.com/
独立系のゲストハウス、ホステルも地方にどんどん増えています。
大手3社も負けじと、様々な打ち手と戦略で他社を引き離そうとしているかのようです。
まさにインバウンド戦国時代の始まりですね。
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