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2軒目のゲストハウスのつくり方 - 開業タイミングと打ち出し方、また資金調達のプロセスなど

現在金沢市でゲストハウスを2軒経営しております。
Good Neighbors HostelBlue Hour Kanazawaという名前です。

1軒目のグッドネイバーズホステルを開業して1年半後、Blue Hour Kanazawaを開業しました。(上の写真は、Blue Hour Kanazawaの改装前の写真。事務所でした。)

もちろん、グッドネイバーズがうまくいったので2軒目を出店したわけですが、2軒目を開業するタイミングと2軒目の打ち出し方、また資金調達はどうしたか、少し振り返ってみたいと思います。

現在、2軒目の経営を検討している方の参考になれば幸いです。

2軒目を検討し始めたタイミング

そもそも独立した当初から、ゲストハウス1軒だけで終わるつもりはありませんでした。

なので漠然と何店舗か経営することは考えていましたが、それが具体的になったのは1軒目のGood Neighbors Hostelを開業して3ヶ月目でした。

開業翌月には稼働率が50%、翌々月には80%、そして3ヶ月目には90%を越え(繁忙期だったこともあるが)、3ヶ月目の経常利益が100万円を越えました。

このタイミングで次の物件を探し始めました。
周りからは当然のことながら早すぎると言われましたが、全く聞く耳を持たずです。

苦労して見つけた1軒目の物件とは違い、2軒目の物件はものの1ヶ月で見つかりました。

2軒目のゲストハウスの考え方

同じ街に2つのゲストハウスをつくるわけですから、全く同じものをつくってはダメ。当然考えなければならないことが多々ありました。

特に下記3つは気をつけました。

1軒目と、戦略がかぶらないこと

2軒目の場所が1軒目の場所と近いことから、同じようなターゲット&マーケティングをしてしまうと自施設同士でゲストを取り合うことになってしまいます。

如何にグッドネイバーズと違うターゲットに届くようなゲストハウスを作るかに苦心しました。

1軒目とシナジーを生むこと

グッドネイバーズと戦略がかぶらないと同時に、いかに2軒経営することでシナジーを生むか考えました。

スタッフ配置や清掃の効率化、予約管理の一元化など、2軒経営することでスケールメリットを活かせるような体制を敷きました。

Airbnbに振り回されない

当時からホテルやゲストハウスが乱立する気配がありました。
(2017年7月現在、2年前と比較してゲストハウスの数は3倍になっています。)

ゲストハウスが増えることは仕方がない。
しかし、それ以上に僕はAirbnbの存在がいやでした。

如何にAirbnbに客を取られないようにするか。
如何にAirbnbと共存するか。

ここは考え抜きました。

資金調達の方法

グッドネイバーズ開業から3ヶ月で次の物件を見つけ、
その後2ヶ月かけて事業計画書を練り上げ、そして金融機関を回りました。

いくら業績が絶好調とはいえ、まだ1軒目を開業したばかり。
銀行は本当にお金を貸してくれるだろうか。(まだ1軒目の借入は全然返済終わっていない。3%くらいだったかな。)

とても不安でしたが、結果は全く問題ありませんでした。
保証協会付きの融資ですが、希望額を調達することができました。

銀行が審査したポイントは以下の3つ。

1軒目の実績と今後の計画

開業してからの実績。どれだけ儲かっているか。
当然ながら、今後どれだけ儲かるかも厳しく見られます。

2軒目の事業性

2軒目もグッドネイバーズと同様にうまくいくのか。
資金計画から返済計画まで、妥当性のある計画書が求められました。

1軒目の事業計画と実績との乖離

グッドネイバーズの実績を見るだけでなく、1軒目開業前に描いた事業計画がどれだけ正確か、またその計画からどれほど上方修正しているか。

要は、2軒目の事業計画書にどれほど信憑性があるかを、1軒目の実績と事業計画から判断されました。

そして、賃貸契約へ

銀行から融資OKの返事をもらったのち、賃貸契約を完了。
グッドネイバーズ開業半年の利益250万円を全て、賃貸契約などのもろもろのイニシャルに突っ込みました。

こうして、2軒目のBlue Hour Kanazawa開業へ走り出しました。

余談

いい宿をつくりたいと常々思っています。

いい宿の条件の一つは、収益性があること。
お客様からどんなに評価が高い宿でも、収益が出ていない宿はいい宿ではないと考えています。

では、収益が出る宿はどんな宿かというと、やはりある程度規模が大きい必要があります。

ある程度の規模の宿を開業するには、お金も経験も、ノウハウも必要です。

ホップ・ステップ・ジャンプじゃないけど、徐々に規模を拡大することでお金も経験も、ノウハウも獲得し、いい宿をつくる素地を形成していく。そんなイメージで2軒目をつくりました。

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