ホテルをつくる

「需要そのものを創造する」ゲストハウスって、実は画期的なんじゃないかと考え始めたの巻

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突然ですが、ビジネスの世界で一番画期的なことって何だと思いますか?

新しい技術を使った新製品の開発でしょうか?
それとも困った人を助ける斬新なアイデアでしょうか?

ぼくは「需要そのものを創造する」ことが一番難易度が高く、成し遂げたときのインパクトが大きいと思ってます。

で、もしかすると日本に増えつつあるゲストハウスという存在は、「需要そのものを創造する」可能性を秘めた面白いトレンドではないかと考えています。

Photo by Joi

かつて人類は一日二食だった?

本当かどうか一生懸命調べてませんが、昔々人類は一日に二回しか食事を取らなかったそうです。それがある人のある出来事を契機に一日三食にシフトしていきました。

エジソンのトースターの発明です。

トースターを発明したエジソンは人々の食習慣を変えることでトースターを使用する機会を増やすことを思いつき、「一日二食では不健康である。人は一日三食食べなければならない」と宣伝し、食習慣を変えることに成功したのです。

参照:【エジソンの時代を探る】

つまりはじめにパンを一杯食べたいという強い需要があったからではなく、エジソンがトースターを一台でも多く販売する為に、意図的に新しい需要を創造したのです。

まず発明ありきで、つぎに需要です。
エジソンは発明だけではなく、マーケティングの天才でもあったんですね。

一般的に世の中のビジネスの動きを見ていると、まずはじめに需要がありそれに対応するビジネスが生まれます。当然と言えば当然ですが普通は需要が生まれない限り、それを満たす製品なりサービスは生まれません。

例外を挙げれば、かつてスティーブジョブスが率いたAppleでしょうか?

ジョブスは、そもそも需要が存在しなかったマーケットに次々と革新的な製品を送り出し、その後人々の心に「欲しい」という強烈な需要を創造しました。

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Photo by gagilas

「需要そのものを創造する」可能性を秘めたゲストハウス

少し大げさかもしれませんが、最近広がりをみせるゲストハウスも「需要そのものを創造する」ムーブメントになりうるんじゃないかと考えています。

確かに訪日外国人の数が増え、東京や京都などは割安で外国人フレンドリーな宿泊施設であるゲストハウスの需要は間違いなく存在します。

しかし一方で、外国人が到底来ないような地方の小さな街にも次々とゲストハウスが誕生しています。

小さな街に開業したゲストハウスは、旅人を呼び込む為に、その街の観光名所や面白い場所の情報をWebサイトやSNSを通してどんどん発信していきます。また地元アーティストのライブを開催し、農業体験や文化体験を催すことで、旅人と地元住民とのパイプ役になろうとします。

これは今までの旅館やペンションにはありえなかった動きではないでしょうか?!

例えば東京都本土唯一の村「檜原村」に昨年完成したゲストハウス「へんぼり堂」はその典型です。今までほとんどの人が知らなかったであろう檜原村にゲストハウスが出来たことで、今では毎月何百人もの人が檜原村に滞在しています。

こうして日本全国津々浦々にゲストハウスが出来ることで、地方を旅する日本人の数が増えるって凄いことなんじゃないかと。

ゲストハウスが増えれば増えるほど、旅人の数は増えるのか?

様々なタイプの人が存在し、様々なタイプの旅のスタイルが存在する以上、様々なタイプの宿泊施設が存在するべきです。

たとえ今はマーケットがニッチでも、そのニーズを100%満たすようなサービスを提供し情報発信を続けていけば、このマーケットは次第に大きくなる予感がします。

先日JBL(Japan Backpackers Link)代表の向井さんのFacebookにも以下のような投稿がありました。

今日、とある外資系宿泊予約サイトの中の人と話したが、「長野県は松本・安曇野・諏訪辺りを一つの観光地域と考えると、これだけゲストハウスができてきて、明らかに地域にゲストハウスが集中して存在する効果が出てきている。」とのお話が。
やっぱり、旅人それぞれの趣向や用途に合わせてゲストハウスが選択できる楽しみがあるのは、とても重要なことですね。それも旅の楽しみの一つですから。

今後もゲストハウスの数はさらに増えていくと思われます。

確かに近視眼的に考えればゲストハウス間の競争が激しくなるのは間違いありませんが、マーケットが強固に形成され拡大するペースが増せば、いよいよ「ゲストハウス」がこの日本社会に与えるインパクトは大きいんじゃないかと想像します。

それはいつになるのか分かりませんが、あまり遠くない気がします。

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