店舗商売をやるにあたって、物件の立地はビジネスの成否を左右する重要な要素です。
当然ゲストハウス物件の立地も非常に重要で、良い物件を見つけることができれば、集客力が高まり、滞在中のゲストの満足度も上がるのは間違いありません。
今回は、物件それ自体のスペック(間取りや大きさ)は隅に置き、物件の立地だけに焦点を当てどんな物件立地であればゲストハウスに向いているか考えてみました。
1、鉄道駅からの距離
基本的に外国人旅行者は電車で移動しているので、外国人をターゲットとしたゲストハウスを考えた場合、やはり鉄道駅からの距離は非常に重要です。(最近はレンタカーやバイク、自転車で旅行する外国人も増えてきているが。)
さらに鉄道は鉄道でも、JRの駅の近くがいいです。というのも、多くの外国人旅行者はJRが発行しているお得なパス(Japan Rail PassやJR EAST PASSなど)で移動しているからです。
どれくらい駅に近ければ良いのか?
駅に近ければ近いほど良いですが、一体どれくらい駅から離れても大丈夫なのでしょうか?
一般的に、マンションや一般住宅は最寄り駅から徒歩7分を境に、その価値が変わると言われています。確かに駅から10分だと、少し遠く感じます。
おそらく外国人旅行者も同じような感覚なのではないでしょうか?
駅から徒歩7分以内であれば近いと感じるだろうし、それ以上離れてしまうと、歩くのが億劫だと感じるでしょう。特に重い荷物を持った旅行者であればあるほど、駅からの距離は、宿を選ぶ際の重要な基準になります。
2、コンビニ
誰かが「コンビニは、一人暮らし世代の冷蔵庫だ」と言っていて、なるほど!と思ったことがあります。
宿の近くにコンビニがあれば、お酒を買いに行くことができるし、朝食用にパンを買って食べることもできます。いまでは100円で美味しいコーヒーを飲むことができるのでカフェ代わりにもなります。
旅人にとって欠かせない存在なのは間違いありません。
3、観光名所
訪れた街で絶対行くであろう観光名所の近くに宿があれば、旅行者から喜ばれるのは当然です。東京では浅草、金沢では兼六園、京都では清水寺などでしょうか。
観光で訪れた街なのに、宿が観光名所から離れていると、旅行者は行ったり来たりしなければならないので、出来るだけ観光名所に近い宿を探す傾向にあると思います。
4、銭湯
これは集客に役に立つというよりは、滞在中の満足度を高める要素です。
ゲストハウスは古民家や小さな住宅を改装する場合が多いですが、間取りに制約が多い分、十分な数の浴室を用することが難しいです。
宿泊客10人に対してお風呂の数が1つなんてパターンは、よくある話です。そんな時近くに銭湯があれば、お風呂の順番を待つのが嫌な宿泊客に対し、銭湯を案内することができます。
5、住宅地ではない
不特定多数の人が時間に関係なく出入りする宿泊業は、他の業種と比べて、近隣住民とのトラブルが起きやすいものです。
特に外国人を主要なターゲットとするゲストハウスは、近隣住民の異文化に対する理解がないと、なかなか上手く行かないこともあると聞きます。
たとえば周りが、商業地区で一般住宅があまりないとか、飲食街で夜遅くまで賑わっているなど、住宅地の近くにゲストハウスがなければ、そんなトラブルも避けることができるかもしれません。
6、BAR
外国人はとにかく夜が大好きです。(とくに西洋人)
そして日本は、外国人が気軽に飲んで遊べるところが少ないです。
一方で、ゲストハウスは就寝時間が決められていることが多く、どうしても外国人の遊びたい欲求を満たすことができません。
そんな時は、近くに外国人も気軽に入れて安価で飲めるBARがあれば、きっと喜ぶと思います。
ちなみに、東京新宿にある外国人に大人気のロボットレストランは、そんな需要を的確に捉えて大爆発したエンターテイメントです。
7、路地
これは僕の趣味嗜好なのですが、大通りにどうどうと立つ宿よりも、路地裏にひっそりとたたずむ宿の方が好感を持ってしまいます。
すみません、外国人はどう思うかは全然わからないのですが、あえて付け加えてみました。
終わりに
とりあえず7つ挙げましたが、個人的には1番目の「駅からの距離」がダントツで重要かと思います。一方で駅界隈はガヤガヤしてうるさいから嫌いで、あえて駅から離れた宿を探すという人もいるようです。
いずれにしても、全てを満たしたロケーションなんて存在しないでしょうから、何を重要視するかは経営者の判断とセンスによるのかなと思います。
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