最近よく「キュレーション」という言葉を聞きます。キュレーションをする人は「キュレーター」と呼ばれています。
キュレーションとは、
人手で情報やコンテンツを収集・整理し、それによって新たな価値や意味を付与して共有すること。Web上でキュレーションによるコンテンツの価値を提供するサービスは、キュレーションサービスなどと呼ばれている。
参考元:IT用語辞典BINARY
Web上にキュレーションサービスがあるように、ぼくは街の中にもキュレーション的な役割を担う場所が必要で、それはゲストハウスが果たすべき役割なんじゃないかと感じています。
credit: Dorli Photography via FindCC
混沌とした街で、旅行者が自分にあった「場所」を選び出すのはなかなか大変なこと
ある程度の規模の街には、レストランやカフェ、SHOPなどが溢れています。
まるでWeb上にある無数の情報のように、それらは生まれては消え、場所が変わり名前が変わり、流行り廃りを繰り返しながら街の中に存在しています。
それぞれのお店のターゲットも様々で、地元の人向けの小さくて地味な店から、旅行者向けの店、どこにでもあるようなチェーン店まで本当にいろいろあります。
そんな混沌とした街で、旅行者が自分にあった「場所」を選び出すのはなかなか大変なことです。
当然、ガイドブックやフリーペーパー、テレビなどのメディアがあるので、ある程度までは情報は絞ることは可能です。しかし本当にピンポイントで「これだ!」と思えるような店に出会うことは、確率的には結構低い気がします。
街の情報を取捨選択するゲストハウス
昨年長野市の1166バックパッカーズに泊まったときのこと。
オーナーの飯室さんに夕食のレストランとその後のBARについて、どこか良い場所はないかと相談をしました。そしてオススメの場所をそれぞれ聞きました。
レストランはガイドブックには載っていない看板も出ていないような、地元の人しかわからないような怪しげなレストラン。BARは2坪しかないカウンターだけのBAR。ニューヨーク帰りのバーテンダーが面白かった。
2軒とも、いわゆる長野の善光寺界隈にあるガイドブックに載っているようなオシャレな場所ではないけれど、ぼくにとってはとても素敵な場所で、実に良い経験をしました。
飯室さんが誰に対してもその場所を紹介しているのか、またはぼくの印象から判断して選択してくれたかは分からないです。
ただゲストハウスを通じて、巷にあるメディアだけではアクセスすることができない場所を知るというのは、なかなか面白いコトだなと感じました。
数多くの選択肢の中から、ゲストハウスに来る客層と合致するような、またはゲストハウスオーナーのセンスで切り取った「場所」を宿泊者に提供することは、ゲストハウスという場所にとって必要な機能なのかなと考えました。
同時に、ゲストハウスに泊まればガイドブックにも載っていないような面白い場所を知ることができるというのは、ゲストハウスの競争力にも繋がるんじゃないかなと密かに考えています。
終わりに
ぼくは金沢市出身ではないし、ゲストハウスをやると決めて住み始めるまでは、金沢には旅行で何度か来る程度でした。当然、街に関することは全然知りません。
現在、開業までの忙しい合間を縫って街歩きをしています。ガイドブックに載っているような場所を知ることも重要だけれど、そうではない小さくて無名でマーケティングが不得手(もしくは興味がない?!)なせいで有名にはならないけれど良い店を、いろいろ探しています。
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