ホテル/ゲストハウスマーケティング

効果的かは置いておいて、ゲストハウスのWebマーケティング施策をとりあえず全部挙げてみた。

効果的かは置いておいて、ゲストハウスのWebマーケティング施策をとりあえず全部挙げてみた。開業前ですが、正直どのようなWebマーケティングを行えばよいか頭を悩ませています。

開業当初は、予約対応やチェックイン業務、掃除など様々なことを掛け持ちでやる予定です。やることが多すぎて、どこまでマーケティングに時間を割けるか分かりません。

そこで一旦、ゲストハウスでやるべきであろうマーケティング施策を思いつく限り全て挙げてみて、そこから取捨選択してみようと思い、このエントリーを書いています。

credit: Sukanto Debnath via FindCC

SNS系

想像ですが、おそらくゲストハウスのマーケティングに一番効果的なのはSNSではないでしょうか。どうやったら潜在顧客にリーチ出来るんでしょうか。全然分かりません。

間違いないのは、SNSを使い分ける必要があること。FacebookとTwitterで同じ投稿してはダメと、誰かが言っていました。それぞれのSNSで特徴があり、フォロワーは異なったニーズがあるので、それを把握する必要があるのでしょう。

Facebook

Facebookページを上手に運用しているなーと感じるのは、長野の1166 backpackers。
https://www.facebook.com/1166backpackers

ほぼ毎日、かなりのボリュームの投稿がアップされます。読んでいると、ゲストハウスにどんな宿泊者がいて、館内がどんな雰囲気になっているのかが、よーく伝わります。きっと、目指すべきはこんな感じなんでしょう。

Twitter

TwitterはFacebookと比較して即効性のあるSNSなので、今日明日のベッドの空き情報とかを流すと、直近で宿を探している人をキャッチできるのかな、なんて想像します。

Instagram

日本でも利用者が増えつつある写真系SNSのインスタグラム。

ターゲットにしたい属性の宿泊客の写真をアップしたり、泊まってみたいと思わせるような魅力的な館内の写真をアップしたり、いろいろ使い方は考えられます。

Google+

はい、Google+はよく分かりませんが、一説にはGoogle+をやるとSEO的に有利になるなんて話もあるのでやっておいて損はないのかと思いますが、面倒なのでHootsuiteを利用してFacebookと同じ内容の投稿で十分なのではないでしょうか。

LINE@

最近誰でもアカウントを作れるようになったLINE@。使い方はまだまだ未知ですが、個人的にはかなり強い予約動線になるのかなと思っています。
LINE@は、宿泊施設(特にゲストハウス)の新しい予約動線になるんじゃないか。

LINE@は一度友達登録をしてもらわないと情報を流すことができないので、どんなに有益な情報を流せるかがキーかな。

Youtube

何年か前からWebマーケティングは動画に移行すると言われ続けています。

短時間でそこそこのクオリティの動画を量産できれば効果的なマーケティングを展開できそうですが、短時間でそこそこのクオリティの動画を量産するのが至難という現実。

動画マーケティングを積極的に導入している宿泊施設は少ないので、頑張ってやれば目立つのは間違いありませんが。

以前、ぼくも頑張ってメイキング動画を作ってみましたが、30秒動画を作るのに1週間もかかりました。そして、こんな動画クオリティじゃ、全然ダメなんだろうし。

ブログ系

潜在顧客発掘や顧客のファン化、SEOにブログはとても効果的です。

ブログは、大きく分けてゲストハウスのWebサイト上のブログと、ゲストハウスオーナーのブログの2つがあります。

ゲストハウスのブログ

自社サイトのドメイン下にあるブログです。いわゆるオフィシャルブログです。

今日はこんなことがありました、昨日はアメリカからのゲストが泊まっていました、来週はこんなイベントがあります。

上記のようなブログでも構わないのかもしれませんが、ぼくが面白いなと感じるブログの書き方はゲストハウスとは全然違うことを書くのだけれど、ゲストハウスに泊まるような属性の人が好きな話題を書くという作戦。

たとえば、ゲストハウスではなくてカフェの例えになってしまい申し訳無いのですが、東京にfuzkue(フヅクエ)というカフェがあります。

ここのカフェのブログはめちゃくちゃ面白いです。ほぼ毎日何かしらのブログがアップされるのですが、本や映画の話だったり、オーナー個人のかなりマニアックな話だったり。カフェの話題もたまには登場するけれども、割と毎回脱線しています。

昨年9月にオープンしたばかりですが、ブログが話題になり今月発売されたBRUTUSにも取り上げられています。きっとこんな書き方をすればアクセスも集まるし、メディアにも取り上げられるのかなと。

あと個人的に毎回チェックしているのが、札幌の「ゲストハウス やすべえ」のブログ。編集長の絹張龍平さんが毎回とばしてます。
http://guesthouse-yasube.blogspot.jp/

オーナーブログ

自社サイトとは別ドメインのゲストハウスオーナーのブログ。この「ゲストハウスクリエイターズノート」みたいなブログです。

オーナー自身のプライベートな話やゲストハウス運営の裏話などを、読者の為になるようなコンテンツに落とし込むことができれば集客エンジンとしては使えるのではないでしょうか。

OTAs(宿泊予約サイト)

海外OTAs

訪日外国人をメインターゲットとする場合、海外のOTA利用は外せません。大きいところでは、Booking.com、Expedia、Agodaなどです。

それぞれのOTAで特徴があり、Booking.comでは現地決済しか選べない(ノーショーやキャンセルが頻繁に発生し、キャンセル料金をとりっぱぐれることも)や、Agodaはアジア圏に強いなどなど。ちなみにExpediaはコミッションが高いことで有名です。

そのほかにゲストハウスやホステル専門のOTAであるHostelworldや、空き家空き部屋のマッチングサイトであるAirbnbなどがあります。

日本のどこでゲストハウスを開業するかによって、そしてどの程度の規模のゲストハウスを運営するかによって、どのOTAを使い分けるか考えなければなりません。

専門用語ではチャネルミックスと言われてますが、すべてのOTAにお部屋を提供し在庫管理をすることが(例えサイトコントローラーを使用し効率的に運用できたとしても)必ずしも正解ではないということです。

国内OTAs

日本国内のOTAは主に2つ。じゃらんと楽天トラベルです。

たしか楽天トラベルの方が少しだけ流通量が多かった気がしますが、基本的にはこの2つを押さえればよいのでしょうか。私見ではじゃらんは女性ユーザーが多く、楽天トラベルは男性で特にビジネストラベルのユーザーが多い気がします。

また日本人にはまだまだ一般的ではないゲストハウスやホステルでの宿泊体験は、一歩間違えるとじゃらんや楽天トラベルユーザーの期待値を下回ってしうこともある気がします。

国内のOTAはやらないという選択肢も十分ありなんじゃないでしょうか。

その他

上記であげたWebマーケティングが主になると思いますが、そのほかにも様々な施策があります。というかSEMやSEOの方が一般的には主流のWebマーケティングかと思いますが。

SEM(検索連動型広告)

GoogleのアドワーズやYahooのスポンサードサーチです。別名リスティング広告とも言われています。

ゲストハウスの場合、「街名+ゲストハウス」や「オススメ+ゲストハウス」などのキーワードが想定できますが、低価格宿泊施設であるゲストハウスやホステルにSEMはハードルがかなり高いと思われます。

というのも一般的にリスティング広告のクリック単価は1クリック100円前後と言われています。仮にコンバージョンが5%だったとしても予約を1件獲得するためには5,000円必要になってしまいます。

1泊3,000円のドミトリーの予約を獲得するために広告に5,000円投入することになるので全然割に合わないです。

SEO

検索結果を上位表示させるための施策を指すSEO。たしかに上位表示されれば、それに越したことはありませんが色々と長い道のりです。

以前エントリーを書きましたが、個人的にはゲストハウスのSEO施策は必要ないと考えています。
ゲストハウス/ホステルのWebサイトに、SEOは必要ないと考える3つの理由

メディアつくる

かなり高度なWebマーケティングですが、何かに特化したメディアをつくるという手もあります。

例えば、東京檜原村にあるゲストハウス「へんぼり堂」のオーナー鈴木さんは、自身で檜原村の観光サイトを作りました。

こちらが鈴木さんがつくった桧原村の観光サイト。
HINOHARA+

小さな自治体の観光サイトは、簡単な村の紹介と観光資源の案内で終わってしまうので、正直全然面白くないしユーザーの為にもなっていません。面白いコンテンツを量産し積極的に運用できるのであれば、街の名前だけでも検索上位が可能になるようです。

実際「桧原村」で検索すると1ページ目に出てきます。このサイトに来た人は100%、へんぼり堂のことを知ることになるので、効果絶大です。

実はぼくも何かメディアをやってみたいと考えており、ゲストハウスの開業が落ち着いたら、準備を開始しようと思っています。集客には結びつかないし、ただの地味な活動でメディアと呼べるものではないですが。
旅人の集合知を照らす、新しい旅メディアを準備しています。

終わりに

思いつく限り挙げてみましたが、まだあるでしょうか。

「何をやるかということは、何かをやらないということである」と偉い人が言っていました。限られた時間の中で最大限の成果を発揮するために、何をやらないかを真剣に考えねばなりません。

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